成長指針

とあるスタートアップ企業が成長のために掲げている指針を今回紹介します。「鬼の六則」と呼んでいるそうです。社長さんは30代。ネーミングは昭和の香りがしますが、内容は参考になります。現在はこのネーミングで掲げていないようなので、内容を中心に見ていきます。

6個の指針

6個の指針は

  • 常に当事者意識を持ち、結果を追い求めよ
  • 仕事を自ら創り出し、周りを巻き込め
  • 思考を1秒たりとも止めるな
  • 本気で働き、激しく遊べ
  • 素直に、泥臭く向き合い続けよ
  • 根拠のない自信を絶対的な自信に変えよ

になります。ゼロから立ち上げる時期は、最後発からのスタートなので、このスタンスでなければ既存企業を追い越すことはできないでしょう。誤解されやすい内容ですが、時期によっては不可欠な内容になります。

具体的には

具体的に見ていきます。

①常に当事者意識を持ち、結果を追い求めよ
スタートアップ企業で働く場合、条件や環境が揃っていません。メンバーも少なく、組織として欠けている状態。そのため自分が当事者であるという意識を持たなければ維持できない。与えられたタスクをこなすだけでなく、他に自分でできることを探し、最終的には常に結果を意識する。環境的には誰も頼れないので、自然と当事者になることもあり、成長する環境にあります。経験するとわかりますが、「誰も支援してくれない」と意識することになります。

②仕事を自ら創り出し、周りを巻き込め
リクルートも創業期に機会は自ら創り出せと言っていました。同じような内容です。自ら仕事を自ら創り出し、積極的にチャレンジしていく姿勢。結果のためなら、アイデアを出し、自分で試す。20代を思い出します。新規事業、新規開拓の担当のとき、販促企画を個人で考え、個人で実施していました。DMから宣伝まで自分でやるものだと思うようになったのもこの時期からです。前向きに取り組むととてもおもしろく、やりがいのある内容になっていきます。

③思考を1秒たりとも止めるな
常に変化し続ける環境に適応していく必要のためには変化対応を考えることになります。思考を停止させることなく、常にアイデアを生み出し、改善点を見つけ出していく姿勢です。会社の外に目を向けて、失敗を恐れず、トライアンドエラーを繰り返していく。それしかありません。

④本気で働き、激しく遊べ
メリハリをつけることは有益だと言われるようになりました。仕事に取り組む際には、全力で打ち込み、最高のパフォーマンスを発揮し、一方で、オフの時間には思い切り遊び、リフレッシュするのです。デジタルオフにする手法もあります。強弱、デジタルオンオフなど差をつけることで、休日明けに新鮮な気分で仕事に取り組めるのです。

⑤素直に、泥臭く向き合い続けよ
現実は、理想論だけでは通用しません。現実と向き合い、泥臭く問題に取り組んでいくのが普通です。失敗や挫折も避けられませんが、素直に受け止められるようにしたい。困難な状況に直面して答えがわからなくても、諦めずに向き合い続ける姿勢が、最終的には解決に導いていきます。答えが見つからない時期をどの程度の期間まで耐えられるのかがここではカギです。

⑥根拠のない自信を絶対的な自信に変えよ
最初は実績もないので根拠がありません。しかし、自信を持って取り組んだ方がいいとされています。しかし、根拠のない自信が続いても成果にはつながりません。成果を出すことで根拠ある自信へとつなげることです。

まとめ

最近はモーレツ企業というネーミングになりました。その点については以前取り上げています。モーレツ企業は確かに潰れる可能性があるので、避ける傾向にあります。しかし、短期間で成長したい場合には選択肢として選んでもいいのではないでしょうか。このようなことをすすめていると誤解されるので慎重にお伝えしたいのですが、人生は40代50代になったとき実績も実力もないと少々困難な道を歩むことになってしまうのです。それならば、成長できそうな環境にトライし、自分の意思とは関係なく、環境を促進剤として自分を成長させるのもひとつの方法だと思います。

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