不機嫌な職場という表現
「不機嫌な職場」は、スタッフ同士が協力できない状態で、コミュニケーションの断絶、相互の無関心が発生すること。そして不満の蓄積が集団的な苛立ちや不機嫌として現れる職場環境のことを指しています。
コミュニケーションの断絶とは、
・最小限の挨拶しかない
・雑談の欠如
が発生しており、具体的には、
・まわりが困っていても簡単に助けることができる状況でも支援しない相互支援の欠如
・新しい取り組みに対する冷淡な反応や貢献への感謝の欠如といった無反応な雰囲気
・部署間の連携や協力の悪化という部門間の孤立
・新しい挑戦や革新的な解決策の提案への躊躇というリスク回避行動
・組織目標への貢献よりも自己防衛に焦点を当てる防御的行動
があります。このような光景を日常から見ている人もいるのではないでしょうか。
静かに分断
「静かに分断する職場」と表現されることもあります。感情の対立や衝突という形で表面化しない形で分断される現象です。ギスギスした感情すらも見えにくくなっているのが特徴です。一見すると問題は起きていないように見えますが、水面下では深刻な断絶が進行しているようです。
・本音を言わない、言えない
・感情の不可視状態
・静かな離職
が発生しています。
分断が増えているのか
「分断」はキーワードになりつつあります。国家間も分断し始めており、グローバリズムも過去のこととなっています。個人間も組織内も、分断が増えているのかもしれません。一見うまくいっているように見える組織においても、詳しくヒアリングしてみると、小さな不満を抱えていることもあります。その不満も単に、情報共有が欠けているだけのときもあり、小さなことから発生しています。
まとめ
組織内のことは、現状把握が正確に行われていないと判断ミスになります。リーダーが自分のチームを「こんな状態」と決めつけていると、現状把握が正確にできません。バイアスがかかっているので、把握ミスを発生させてしまうのです。冷静になって、「今はどのような状態なのか」と丁寧な対話から現状を把握してほしいと願っています。分断が発生するときも原因は本当に小さなこと。軽く見ない方が良さそうです。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆 from2011