世界的ニッチトップ
ニッチトップで取り上げられる企業があります。ある分野でシェアを確保している企業です。中には世界シェアが高い企業もあります。製造業に多い傾向にあります。メディアで四国の企業が取り上げられていました。クルマのフロントガラス切断機械の世界シェア8割の企業です。この企業の取り上げられ方としては
・性能レベルの高い機械製造(開発)
の企業として取り上げられることがほとんど。中には
・特許
を取得して、世界シェアを占めている企業もあります。そんな中、この四国の企業は、性能レベルの高い機械でありながら、もうひとつの要因があるのが特徴。そこに注目しています。
中間ゼロで世界60カ国
それは、販売のビジネスモデルです。代理店ゼロ、支店ゼロ、営業所ゼロという販売プロセスを戦略としています。かなりユニークです。
通常なら、支店をつくり、代理店をつくっていきます。そうしないと販売網を広げられないと考えてしまいます。世界に進出するときも、最初から支店をつくろうとするのではないでしょうか。それをあえてやらないという決断をしています。
このビジネスモデルの場合、スタッフが現地に行くことになります。営業、納品、メンテナンスも直接行くことになるでしょう。四国から訪問するとなると、効率はわるいように見えます。
しかし、精度の高い機械を販売するには、
・「直接届ける」
・「直接メンテナンスする」
ことが顧客から見れば、
・安心
・信頼
につながります。また、メーカーとしたら、届けられる品質も安定します。特にメンテナンスは
・対応がわるい
と言われることがよくある世界です。代理店に任せるとき、代理店が忙しいと対応してくれないこともあるでしょう。そのようなことを防ぐ意味でも直接対応は「対応力」の品質も担保できるのです。
「直販」が次の商品を生み出す
また、他のメリットもあります。代理店を挟まないことの最大の価値は、
・顧客の生の声がそのまま開発と経営に届く
ことです。スタッフがが
・現地で機械を据え付け
・メンテナンス
をすれば、その瞬間に「次にどんな改善が必要か」を肌で感じ取れますし、直接の声を聞くこともできます。代理店経由では決して得られない情報です。
このことについては
「対応のアウトソーシングは便利ですが、アウトソースした瞬間に学習機会も外に出している」
とお伝えしています。直販には確かに手間がかかります。しかしその手間こそが、次の製品・次のサービスを生む源泉になるのです。
まとめ
この事例は、「規模が限定的だからこそ徹底的に狭く深く」という企業の戦略だと感じています。
代理店を増やすより、ニッチを深く追求する。
営業所を広げるより、顧客の現場に立つ。
参考になる事例だと感じます。
徳島県に本社を置く坂東機工
社員200人弱という規模
自動車フロントガラス切断機械:世界シェア80%
1台数千万円の機械:年間200台販売、世界60カ国で
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆
