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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
コンビニ御三家が通用しないエリア
定点観測している業界のひとつがコンビニ。
コンビニエンスストアです。
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3社に
集約されつつある業界です。
トップはセブンイレブン。
頭ひとつ抜け出ています。
商品力(開発力)は他を追随させないレベルです。
そんな中で北海道地区だけは御三家が強くないエリアと
言われています。
北海道ではセイコーマートがシェアNO.1だからです。
https://www.seicomart.co.jp/
これはセイコーマートに何か特徴があるからでしょうか。
何が差別化されているのでしょうか。
その点を考えてみたいと思います。
セコマ
セイコーマートは通称「セコマ」と地元では呼ばれています。
店の外観は通常のコンビニエンスストアと変わりはありません。
しかし、店舗に入ると差別化されている点がわかります。
他のコンビニ御三家とは雰囲気が違うのです。
コンビニ御三家は商品が違うのですが、雰囲気は同じテイスト
です。
商品ラインナップも似ていると感じることがあります。
お互いを意識してビジネスをしている証拠です。
その点、セコマは他社を意識していません。
意識していないように感じます。
どういったところが他社を意識していないのでしょうか。
ワイン390円
店舗を入って目につくのがワイン。
もともと酒屋さんをコンビニに切り替えてきたセイコーマート。
お酒の種類は酒屋並みなのです。
しかも値段は安い。
ワインは1本で400円前後。
440円で提供されているものが会員だと390円まで下がるのです。
http://yorimichi.airdo.jp/seicomart_saeri
セコマ飯
もうひとつの特徴は、お惣菜をお店でつくっていることです。
「Hot Chef」というネーミングで訴求しています。
たとえば、パスタ。
セコマでは100円のパスタが販売されています。
通称「セコマ飯」と呼ばれています。
https://www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/chimidoro/16-00313
パスタが100円という発想は他のコンビニではないと思います。
そこがお店で惣菜をつくっている強みでもあります。
同じ業界でもジャンルが違う
こうした点を考えてみるとセイコーマートはコンビニエンスストアという
業界にいますが、他の御三家とはジャンルが違います。
価格帯も違います。
なので同じ土俵で競争しているようには見えません。
また出店エリアも人口が少ないエリアや減少エリアにも
出店をしていることに気が付きます。
たとえば財政破綻した夕張市。
人口はピーク時11万人だったのが現在では8,000人を
割っています。
そんなエリアでもセイコーマートは見ることができるのです。
まとめ
あらためてセイコーマートという店舗を見ると
御三家に店舗数が抜かされても共存していくのでは
ないかと感じます。
顧客が使い分けする、もしくは顧客層がかぶらない
と思うのです。
それほど違う形態の店舗だと感じます。
同じ業界でも個性を出せる、ということを教えてくれる
存在だと思います。
最近は北海道だけでなく、埼玉県、茨城県でも出店しています。
関東圏でも存在感を出すのではないかと予想しています。