たとえば、こんな場面、
「うちの会社は情報共有が足りない。
だから、こんな停滞状態なんだ!」
と思っているリーダーがメンバーに理解を
求めようとしました。
そんな時、次のどのパターンでメンバーに
理解させようとしますか?
1)「情報共有が足りないから、情報共有しろ」と直接言う。
2)「どうして、情報共有が足りないの?」と直接聞く。
3)「最近、困ったことは?」と周辺から聞く。
どれもまちがいではありません。
しかし、
理解の落とし込みには、差が出ます。
直接言って理解するなら、なんの苦労もいりません。
直接質問して理解できるなら、これほど楽なことも
ありません。
ただ、人には【理解の順番】と【理解度】が
あるのです。
この両者がかみあって、はじめて高い理解に
到達します。
営業時代に身につけた伝達話法は
「営業は説明するな」
という本にまとめました。
ひと言でまとめれば
【伝えたい内容を相手の経験に例えて話す】
ということ。
これは【理解度】を中心にとりあげた内容です。
では、【理解の順番】とは、どう考えればいいのでしょうか。
「情報共有不足」を最終的に理解させたい場合、
1)情報共有不足で困った場面を思い出させる。
↓
(困ったときがあった)
↓
2)原因はどこにあるのか考えさせる。
↓
(情報共有されていなかった)
↓
3)事前に防ぐことができたのか、を考えさせる。
↓
(事前に防ぐことができた)
↓
4)では、これからどうするのか、選択させる。
「今後は、どうしますか。
何もしなくて困らないならそれでもいい。
何もしなくて解決するなら、それでもいいです」
↓
(何かを選択する)
といった内容で、手間をかけて【理解の順番】を
相手の中に組み立てていきます。
1度でうまく組み上がらなかったら、何度でも
上記サイクルを繰り返します。
こうやって思考のサイクルを組み立てていけば
指示待ち族ではなく、「考える人」に成長し
自立的に動く人になっていくのです。
リーダーの必須技術
【理解の順番】と【理解度】
をしっかり身につけてください。