【fjコンサルタンツ365日Blog:3478投稿目】
日本は遅れているのか?
日本は
・自動運転
・電気自動車
の分野で海外と比較して遅れを取っている
という報道がなされています。
しかし、自動車の自動運転に関して
・安全性評価
については日本の方がむしろ進んでいる
という記事を出ていました。
興味深い論調なので取り上げてみます。
安全性評価が高い日本の理由
安全性評価が高いというのは、
どういうことなのでしょうか。
日本ではゴルフコースで使用される
電動ゴルフカート
の安全性が高い、ということです。
ここ数年は各地で自動運転カーとして
実証実験が行われているのです。
電動ゴルフカートの実情
電動ゴルフカートはゴルフコース内で
自動運転で稼働しています。
重心位置が低く、ゴルフコースの起伏が
激しい通路を難なく進んでいきます。
大人5人乗っても大丈夫な設計に
なっており安心感がある乗り物に
仕上がっているのです。
自動運転の誘導には、通路に埋設された
誘導線に電流を流し、その磁界をセンサが
キャッチするシステムです。
電動ゴルフカートの市場は
・北米で14万台
・日本で0.9万台
となっています。
http://www.estfukyu.jp/pdf/2015hokkaido/02_yamashita.pdf
実証実験が行われている
たとえば
・石川県輪島市
では実際に電動ゴルフカートが
公道を走っています。
2014年からスタートしているので
すでに実績を積み重ねています。
他には
・千葉県:柏の葉エリア
でも行われています。
今後は各地で実証実験が進められる予定です。
電動カートの特徴
電動カートは小型自動車の半分程度の
重量でありコンパクトな造りになっています。
特徴としては
・駐車スペースが少なくてすむ
・部品数少なくリサイクル性が高い
・維持費が少ない
があげられます。
逆にデメリットは
・スピードが20kmしか出ない
ことでしょうか。
まとめ
こうしてみると、電動ゴルフカートは
移動するツールとして
自動運転と組み合わせて
実用レベルにあるということです。
安全性が高いと評価できるのは
実証実験をしていること、
ゴルフ場では数万台が常に稼働している
実績がある、ということです。
日本の自動運転は海外と比較して
遅れていないという論調は
部分的だと感じます。
普通自動車の分野に限ってはまだ
普及期が来ていません。
これは「完全な安全性」を追求する
という方針のためなので理解できる
部分もあります。
今後は、ゴルフカートの技術が
普通自動車には応用できるかどうか
がひとつのカギだと感じます。