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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

次はどうする?

消費税アップ後の各社結果が報道されています。
百貨店は軒並み減。
前年同月と比較して減少率は

・高島屋:▲19%
・そごう・西武:▲19%
・大丸松坂屋百貨店:▲18%
・三越伊勢丹:▲18%
・阪急阪神百貨店:▲14%


となっています。

これは小売店だけに限らず、外食産業でもこの程度の減少に
なっているのを地方でも聞いています。
消費の影響が出やすい産業から結果が透けて見えてくるのです。

そんな中、今後はどうなるのでしょうか。
予測できる範囲で考えてみたいと思います。

硬貨

予測してみる年末商戦

こうした現象の中、年末商戦はどのような動きになるのでしょうか。
それぞれ、小さな動きが見受けられます。

陳列商品の価格帯を変えた

既に小売店の陳列商品は変化しています。
陳列される商品の価格帯が下がっています。
しかも大幅に下げている店舗も見受けられます。
特に生活必需品ではないジャンルで高級品と
呼ばれるところは顕著です。

ようするにワンランク下の価格帯をメインにしているのです。
理由は、この数年間販売される商品の価格帯は上がり続けました。
そのため、売れ筋の価格帯は上がり続けていたのです。

それをワンランク下げています。
年末商戦ではさらに下げる可能性もあります。

たとえば
・20万円から15万円へ
・15万円から10万円へ
・10万円から5万円へ
・5万円から2万円へ
・2万円から2千円へ
といった下がり方です。

安いしか反応しない人たち

とにかく安い金額しか反応しない人たちも増えるでしょう。
安い以外は反応しない、と決めている人たちと言い換えることも
できます。

お金を使わない、と一瞬でも考えた人たちは、「買わない」という
ところからしかスタートしません。

そのため、買うという行動に対して理由がいるのです。
・とてもお得だから
・○○という必要性があるから(壊れそうだから)
といった理由です。

しかもその理由も吟味されることがあるので、2割引程度では
反応しないことが予想されています。

どこか1店舗でも価格帯を崩し、足並みを揃えなくなったら
乱戦になるでしょう。
年末商戦はそういった意味で販売する企業にとっては
ガマンくらべになるかもしれません。

硬貨

何も反応しない人たち

消費を考えるときに、忘れがちな存在は、
・買わない人(層)
についてです。

この人たちは何も行動しないので、よくわかりません。
売れ筋とか売れる価格帯も関係ありません。

生活に必要なものだけ購入する。
しかも最小限の量で。
それだけです。

こうした買わない層が増えていると個人的には予想しています。
どこまで買わずにすむのかチャレンジしたり、ときには、
それを楽しんだりしているのです。
この買わない層が増えるほど、景気はまわらなくなります。

まとめ

年末商戦を考えてみましたが、簡単な状況ではなさそうです。
しかし、その中にも突破口はあるでしょう。
こうしたときは、予想も大切ですが、ひとりひとりの顧客の
動き、考え方、反応する場所を観察することです。

時間がかかる作業ですが、顧客の自然な行動の中に真実が
隠されています。