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~経営には優先順位がある~fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

相性

人が3人以上集まればふたつに分かれることがあります。
一般的には「相性がわるい」と解釈されています。
相性の良い人で群がり、残りの人に対して排他的な行動に出るのが特徴。

組織の規模に関わらず発生する事象です。
派閥の構造はわかっていたのですが、なぜ派閥が発生するのか解釈が不明瞭でした。
それが生物学の群れについて解説された著書にヒントがあったので記録しておきたいと思います。

群れは、、、

進化生物学者が言うには

みんなが他人のことを思いやって仲むつまじく群れているなどというのは、都合のよい妄想でしかない。生物が群れる本能から考えれば、勝手に思い描いたとんでもない誤解である。弱者がセルフィッシュ(利己的)に振る舞うことで群れはできるのだ。  

「先送り」は生物学的に正しい 究極の生き残る技術 (講談社+α新書)
宮竹貴久著

群れというのは、他人を思いやる仲むつまじいものではないらしい。
それは単なる妄想だと喝破しています。

今まで感じてい内容と違います。
群れは弱者の集まりである。
そう言い切っています。
しかも、利己的に振る舞うことで群れが成立しているのです。

◯◯◯に振る舞った結果

他人のために考えるから群れができるのではなく、利己的に振る舞った結果が群れになる。

セルフィッシュ・ハード
と呼ばれています。

なるほど。群れは弱者の集まり。
自己的な弱者が群れをつくっていく。
そのように考えて、まわりを見渡すと納得するところが出てきます。

ウィリアム・ハミルトン博士(英国)が1971年に説いた説を紹介しよう。博士は、生物の群れは、集まってくる1匹ずつの鳥や魚が自ら利己的に振る舞った結果できあがる、と説明した。(略)ハミルトン博士はこれを「利己的な群れ(セルフィッシュ・ハード)」と表現した。

「先送り」は生物学的に正しい 究極の生き残る技術 (講談社+α新書)
宮竹貴久著

まとめ

利己的な群れを考えてみたときに頭に浮かぶのは、政治家の派閥。
利己的な集まりなので、【集合→離散】を繰り返しています。
利己的なのに群れるのは、生物学的に見れば弱者だから、と解釈できます。

企業においても同じような現象はあります。
利己的な人の割合が多い営業部では一匹狼的な人たちばかりで群れないと思われがちです。
しかし、実際は群れたがる。
派閥形成をしたがります。

本当に強い人は群れることはありませんが、強さを持ち合わせていない人ほど群れたがる傾向にあるのでしょう。
そのような視点で社内の事象を見れば理解できるところが見つかるのではないでしょうか。