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一貫性のない決断に見える経営の領域

fjconsultants Blog:4,574投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

リスクの判断

経営者はリスクを判断し決断します。
顧客がエンドユーザーの場合、世の中の空気感を見ながら判断しなければなりません。
ちょっとした判断ミスで評判を落としたり、ブランドを毀損させてしまうこともあります。
慎重に考えながら、しかも決めるときには決めなければなりません。

東京オリンピックが延期され、2021年に開催されます。
通常ならば、TVCMはオリンピックスポンサー企業のオリンピックバージョンCMであふれるはずです。
しかし、今回はそうなっていません。
どの企業も出し惜しみをしているような雰囲気。

そんな中、東京オリンピックのメインスポンサーであるトヨタ自動車がテレビCM取りやめを決定。
社長の出席も控えると発表しました。

東京オリンピック・パラリンピックの最高位スポンサーを務めるトヨタ自動車は、国内で予定していた五輪関連のテレビCMの放送を取りやめる。豊田章男社長ら関係者の開会式などへの出席も見送る。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7624b31518227124eea238b8d492fbe14a1469fc

おそらく、CMはすでに制作済み。
あとは放映するだけになっていたでしょう。
制作時間、制作費もかかっていたはずです。

それを開催直前に放映取りやめの決定。
経営陣の決断です。
それほど《放映した場合のマイナスイメージ》が大きいと判断したのです。

トヨタ自動車は、もっともランクの高いスポンサー。
ワールドワイドオリンピックパートナーです。

五輪協賛においてもっともランクづけが高いのが、14社しかない「ワールドワイドオリンピックパートナー」だ。彼らはIOCと直接契約し、世界中でオリンピックのロゴを活用したマーケティング活動が可能となっている。全世界で周知できるため金額も破格で、4年契約で1年あたり100億円程度と言われている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1da0af4201a2baeb2607b2eb1de9533328cb5317?page=3

年間100億円程度、協賛していると言われています。
決して少ない額ではありません。
マイナスイメージを避けるために、協賛金やCMへの投資金額を捨てたのです。

メインスポンサーがTVCMを取りやめたとなると他のスポンサーもその流れに乗るでしょう。

まだわからない

大手企業がCM取りやめという判断が続くならば、オリンピック編のCM・宣伝の数は少なくなります。
その中で、あえて放映する企業は目立つかもしれません。
リスクを取ってでも知名度を上げたい企業にとってはチャンスになります。
リスクは大きくなりますが、得られる内容も大きい。

まとめ

このように経営の判断は結果を見るまでわかりません。
何を優先させるのか、どこまでリスクを取るのかによって判断が違うのです。
大手企業は失うものが大きいので慎重にリスクを判断します。
その逆は、失うものが少ないので大きなリスクをあえて取っていくこともあるのです。

この領域の判断は、その都度判断が変わることもあります。
想定できるリスクの僅差で判断が分かれるからです。
まわりから見たら、一貫性のない判断や決断に見えるかもしれません。
でも、それが経営の決断なのです。

藤原毅芳写真
この投稿記事を書いたのは経営コンサルタント  藤原毅芳 fujiwara takeyoshi (fjconsultants)
1971年生まれ 鎌倉市在住 fjコンサルタンツ代表 一般社団法人暮らし振興支援機構理事 単著8冊、監修1冊、海外翻訳出版1冊、講師として宣伝会議の『マーケターのためのPDCA実践講座』などで継続的高評価を受けている。2021年大手都市銀行シンクタンクの法人会員限定雑誌に『売れる仕組み〜マーケティングの基本』を執筆。『この世に残るべき企業を支援する』を軸とした考えで経営の現場で課題をスピード解決し企業を発展させている。公式Webサイトhttps://www.fujiwaratakeyoshi.jp/