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〜不利な状況でも経営を加速させる原理を公開〜

儲けすぎないの言葉の裏には真の意味がある

fjconsultants Blog:4,577投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

儲けすぎない

『儲けすぎないこと』という格言が経営にはあります。
その一方で、顧客が納得しているのであれば、いくらでも儲けても良い、と言う人もいます。
どれが正しいのでしょうか。
どのように解釈すればいいのでしょうか。

この『儲けすぎない』の解釈は数種類あると考えています。

たとえば
・儲け(利益額)を出しすぎない
という内容が普通には思い浮かぶのではないでしょうか。

この内容についての解釈では、利益額を出しすぎているというのは設備投資、人財投資などができていないと解釈しています。
目先ばかりのことで判断している。
将来を考えて判断していないという解釈。

借入が多い場合は借入額を減らすために利益額をあえて出すという判断は正しい。
しかし、適正な借入額であるならば将来投資をしていかなければ5年先、10年先が厳しくなるだけです。
なので利益は投資に回し、利益額は出しすぎないようにしているのです。
公言しているのは、寒天製造の伊那食品工業株式会社https://www.kantenpp.co.jp/です。
最高顧問の塚越寛氏は「利益は残りカスだ」と言い切っています。
極端な意見ですが、一理あります。

では、儲けすぎないということについて他の解釈はないのでしょうか。

集中させる

会社を伸ばすとき強みを活かします。
強みを伸ばしていきます。
売れている商品があればそこに集中する。
製造量を増やし、在庫を増やし、販売の機会損失を回避させる。
人員を投入し、部署を大きくする。
どれも正解です。

しかし、リスクも大きくなっていくのも事実。
このリスク拡大を把握するのも経営者の仕事です。
担当者や担当リーダーは右肩上がりを続けるので冷静な判断はできません。
もっと投資をしたい、もっと在庫を増やしたい、もっと人を増やしたい、となってしまいます。

特定の商品で儲けすぎない

経営のリスクを依存度で考えるとき、特定の商品に売上や利益が偏るにはハイリスクの範疇に入ります。
言い換えするならば《特定の商品で儲けすぎないこと》と言えるのではないでしょうか。
他の言い方をすれば《特定の部署・支店だけで儲けすぎない》となるでしょう。

リスクを感じやすくするための解釈になると思います。

撤退基準

新商品を売り出してヒットする。
ヒットすると他社がマネをする。
ヒット商品に競合があらわれるのです。
競合商品が出れば、価格競争に巻き込まれる。
利益率が下がり、利益が出なくなっていきます。
しかし、会社はヒット商品に頼って売上をつくっている場合、下げることができない。
そのため、負のスパイラルへと突入してしまうのです。
依存度が高いと選択肢がなくなるという事例です。

ある製造業上場企業は、ヒット商品に競合があらわれ、値引きや安値提示が始まるとヒット商品でさえ撤退の準備をし始めます。
次の新商品開発に力を投入する。
経営の資源を新商品開発に投資するのです。
そのサイクルで経営をしており、好調を維持しています。

現場の担当者は経営層の撤退決定にいつも憤慨するそうです。
そうでしょう。
売れている商品を撤退させようとしているのですから。

この判断は意見が分かれます。
しかし、競合の状況と市場規模と顧客状況を判断することで明確に決断できます。

まとめ

儲けすぎない、とは安値で販売することではありません。
その点は強調しておきたい部分です。

経営において儲けすぎないという視点があるだけのことです。
その内容は、将来投資を考えること、もしくは依存度のリスクをヘッジすることです。
儲けすぎていけない、と全部を判断することではありません。
間違えたくない部分です。

藤原毅芳写真
この投稿記事を書いたのは経営コンサルタント  藤原毅芳 fujiwara takeyoshi (fjconsultants)
1971年生まれ 鎌倉市在住 fjコンサルタンツ代表 一般社団法人暮らし振興支援機構理事 単著8冊、監修1冊、海外翻訳出版1冊、講師として宣伝会議の『マーケターのためのPDCA実践講座』などで継続的高評価を受けている。2021年大手都市銀行シンクタンクの法人会員限定雑誌に『売れる仕組み〜マーケティングの基本』を執筆。『この世に残るべき企業を支援する』を軸とした考えで経営の現場で課題をスピード解決し企業を発展させている。公式Webサイトhttps://www.fujiwaratakeyoshi.jp/