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イノベーションは破壊だけではなく分岐からも発想できる

ディスラプティブ・イノベーションの解釈

ディスラプティブ・イノベーションdisruptive innovation という言葉があります。破壊的イノベーションと翻訳されることが多い言葉。破壊的というのは、業界において破壊力のあるビジネスを指しています。

たとえば、ユーザーが享受しているサービスが過剰である場合、過剰なサービスしか選択できない市場においてはシンプルなサービス内容で安価に提供するサービスが出てくるものです。これをディスラプション・イノベーションの代表的事例として取り上げています。航空会社におけるLCC(コーコストキャリア)が破壊的イノベーションです。LCCが出てくるまではフルサービスの航空会社しかありませんでした。不要なサービスを削ることはできない。LCCはサービスを選択性にすることで劇的な低価格を実現したので業界においては破壊的と言われたのです。

ただ、ディスラプティブ・イノベーションを破壊的イノベーションではなく分岐的イノベーションと定義する考えがあります。というのも、破壊的イノベーションの出現頻度はやはり少ない。そこでディスラプティブ・イノベーションを分岐的イノベーションと考えるプロセスがあるのです。

分岐的イノベーション

分岐的イノベーションとは、『蜂が巣分れするように既存の産業,商品を基にして,その分野の産業ではあるが新しい市場を創造して,それを拡大して発展するもの』とされています。いきなりゼロから新しいものをつくり出すのですはなく、既存の延長線上から分岐して同じ分野であるが新しい市場を創造し拡大発展させる概念です。

ディスラプティブ・イノベーション論

https://www.shikoku-u.ac.jp/education/docs/no14note3.pdf

書籍:日本経済再生論: ディスラプティブ・イノベーションの道

分岐的イノベーション事例

事例としてわかりやすいところではテレビの分野があります。テレビという製品はブラウン管だけでしたが、現在では液晶に移り変りました。今後は、3Dへ移行するかもしれません。同じテレビという分野の中に、「ブラウン管→液晶→3D」と分岐的イノベーションが起こっている、起こるだろうということがわかります。

自動車においては、「電気→エンジン→電気or水素」と動力源について分岐的イノベーションが発生しつつあります。エンジンから電気へは他の分野でも同時期に発生しつつあり、今後は分岐的イノベーションが多数発生していくのがわかります。

コンピューターも巨大なコンピューターからスタートし法人向けでしかなかったコンピューターが個人向けのパーソナルコンピューターへと広がっていきました。これもコンピューターという同じ分野の中で「法人向け→個人向け」と分岐的イノベーションが発生しているのがわかります。

まとめ

分岐的イノベーションを考えるときに有効な方法は
・職人向けを一般向けに
・他の商品とつなぐことで可能性拡大
・ダウングレードして低価格供給へ
などがあります。
同じ分野にありながら分岐させることでイノベーションを発生させる考え方は、容易に考えやすくイノベーションのスタートには最適です。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,809投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆