なぜ経営権を握るのか

銀行が企業の経営権を握るようになりました。実はこれ、やってはいけないことなのです。しかし、究極の選択として、経営権を握るようになってしまいました。なぜ、禁じ手を選択しているのか。そこに隠された理由があるので見ていきたいと思います。

本来、銀行は5%以上の株を取得してはいけません。融資をする立場で議決権も握ってしまうと何でもできてしまうからです。たとえば、株を大量に保有している企業にだけ特別融資をすることも考えられます。その行為が「利益相反」になることもあり、危険性が高い。そのため上限を設けていたのです。しかし、現在では「例外」という名で、なし崩し的に拡大解釈されています。企業の存続が左右されるときに限ってOKになっているのです。後継者がいない企業の株式を取得し、経営者をスカウトして経営改善をしている事例もあります。

減少を避けるため

銀行は融資先の企業がなければ事業が成立しません。地方の銀行は人口減少、企業減少の危機が迫っているのです。企業が減少してしまうと自分たちも消滅してしまうのです。そのため、都心部に支店をつくり営業活動もしています。その一方で地元ではクライアントである企業の存続を優先するしかないのです。どんな手を使ってでも企業を減らさないという意思をそこに感じます。

銀行が企業の経営権を握るのは本来、ご法度だ。銀行法では銀行とその子会社が議決権の5%を超えて取得・保有することを禁じている。

銀行が主役の地域再生 「5%ルール」例外拡大の光と影:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB216DZ0R20C23A7000000/

地域再生

こうした取り組みはときには「地域再生」と呼ばれます。地域を活性化させる取り組みのひとつです。ただ人口動態の影響を大きく受けるため銀行だけの努力では限界があるのではないでしょうか。

まとめ

今後、こうした禁じ手を例外として繰り出す現象は、銀行に限らず発生してくるでしょう。企業も同じ業界の競争相手と手を組む現象も増えています。生き残るためには争うのではなく協業する方を選ぶことになるのです。企業規模を問わず発生していくことが予想されます。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆