部署間での意見の相違と結束力について

企業内の部署間で意見の相違が発生することはよくあります。この相違は、部署の結束力が強いことを示す裏返しのようなものでもあります。部署内の結束力が強いため、自身の意見を通すことを優先する傾向があるのです。他部署の意見に相違がある場合、それを指摘して自身の正しさを主張する力が強く表れます。これは、正当性を証明するための行動の一つと言えるでしょう。

意見の相違から

意見の相違は、企業内での活発なディスカッションやアイデアの交換の一環としてとらえることもできます。異なる意見や視点は、新たなアイデアや創造性を生み出すきっかけとなることがあります。部署間の対立や摩擦が生じるかもしれませんが、その中での建設的な議論や意見の衝突は、組織全体の成長と発展に繋がる可能性があると感じます。この場合、全体最適を意識した意見であることは前提です。部署の利益を優先させるための発言は会社の発展につながりません。

相違を解決するには

部署間での意見の相違を解決するためには、コミュニケーションと柔軟性が重要です。他部署の意見を尊重し、妥協や折衝の余地を持つことが求められます。意見に相違がある場合でも、個々の持つ知識や経験を共有し合うことで、より良い解決策や意思決定を導くことができます。ただ、自信がないリーダーは、他部署を尊重することがありません。どうしても、批判をベースに持論を押し通す傾向があります。お互いのことを認めたり、褒めたりすることができるには、ある程度の実力と自信が備わっているのが前提となるのでしょう。

解消アプローチ

部署間の意見の相違を解消するためには、以下のようなアプローチが考えられます。

  1. コミュニケーションの促進
    部署間のコミュニケーションを活発化させることで、意見の相違を理解し合う機会を増やすことです。会議やチームビルディングイベントの開催、共有ドキュメントの使用、定期的な報告書の作成など、情報共有の場を設けることで意見の相違を取り込むことができます。あと、単純接触の頻度を多くするだけでも効果があります。朝のあいさつ、日中の会話、軽い雑談があるだけでもコミュニケーションは促進されます。
  2. フィードバックの徹底
    部署間でのフィードバックは、意見の相違を解消へと導いてくれます。フィードバックの文化を根付かせ、建設的な意見を共有し合う環境があるのが理想です。具体的なフィードバック方法やフレームワークを定めることが効果的です。
  3. コンフリクトの解決メカニズムの導入
    部署間の意見の相違が発生した際に、迅速に解決するためのメカニズムを導入することも重要です。メディエーターやファシリテーターの役割を担当する人が組織内にいると、中立的な立場から意見の相違を調整することができ効果的。こうした存在が1人でもいることが、結構重要なポイントなのかもしれません。最近はあまり見かけなくなったポジションです。懐が深い人がいたら組織が安定するのに、と感じることが増えています。
  4. チームビルディングの強化
    部署間の協力やコラボレーションを促進するために、チームビルディング活動を定期的に実施したいところです。アクティビティを通じて、部署間の壁を取り払い、信頼関係を築くことができます。一緒に体験することから派生する一体感の醸成です。

まとめ

対立が表面化する時期に来ているようです。行動が活発になり半年が経過することで、表面化していなかった部分がすべて表面に出てきています。そんなことを感じながら部署間の対立を振り返りました。対立が発生することはマイナスイメージがありますが、それだけではありません。エネルギーがある証拠でもあるので、前向きにとらえ、解消していきたい部分です。

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