制約と自由

仕事において制約があると、自由が奪われているように感じることがあります。しかし一方で、制約のない状態で仕事をすると、なぜ自分だけがゼロから考えなければならないのかという疑問が湧いてくることもあります。人は、環境と反対のことを感じるようであり、自分とまわりを比較してしまうことで、そのような感情が生まれるのかもしれません。

制約と自由、そして環境との関係は複雑系です。答えはありません。
制約があることで安定感や指針が得られる一方で、自由度がない、自由度が少ないと感じることもあります。一方で制約がない状態で自由に行動することは、創造性や柔軟性を発揮する良い機会となるかもしれませんが、一から考えなければならないプレッシャーもあります。何も思い浮かばないこともあるでしょう。ゼロから生み出す苦労が発生するのです。

比べると

他人と比べることで、他人との違いを感じ、その環境に対しての不満や疑問を抱くことがあります。自分の理想とする状況と現実とのギャップは、人々が常に感じるものかもしれません。予想外の状況が来ることを「リアリティ・ショック」と呼んでいますが、ギャップが大きいほど、リアリティショックも大きくなります。

環境や制約によって判断されることなく、自分自身が進むべき道を見出すことが優先です。比較している時間はないのかもしれません。

年齢を重ねると

年齢を重ねると他人と比較する時間が長くなるように感じます。それはなぜでしょうか。そこには理由があると思うのです。これにはいくつかの理由が考えられます。定年がある場合、残り時間が気になり、焦り始めるからです。自分の能力の限界を感じたり、上限を感じることから来るストレスは大きい。そのとき、他人が気になる人ほど比較をしたがります。ただ、比較をすると余計に不満が増大し、ストレス増加になることもあるので注意です。お酒などに頼り、酒量が増える人も見てきました。

比較しなければストレスもないと思うのですが、そうはいかないようです。

まとめ

人の気持ち、考えは一定ではありません。人体が水分で構成されており、水は一定の状態に保つことができないことと似ているように感じます。時間が経てば、気持ちも考え方も変わります。しかし、数年かかって変化することもあるので、1年単位では変化していないように感じることでしょう。制約があることはプラスしかないと考えています。自由度が大きいほどビジネスの難易度が上がるからです。このように、自分がマイナスに感じることも他人から見たらプラスになることがあるのです。こうした見え方を増やすのは有益なことだと感じます。

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