不公平と感じる

仕事量の不公平感を訴える声を耳にするときがあります。最近増えていると感じています。なぜなら、企業活動が活発になったので、新規事業や新規開拓の実践が行われているからです。そうなると、不公平に感じる場面が出てくるようです。

ある企業で、新規事業を任されたリーダーが「どうして私だけがそれをやらなければならないのでしょうか」と漏らしていたそうです。しかし、そのような発言を聞いて、もったいないと感じずにはいられません。

任されるということは

新規事業を任されるということは、それだけの実力を会社から認められています。リーダーとして選ばれたということは、その人の能力やポテンシャルが高く評価されている証拠なのです。会社は、その人ならば新規事業を成功に導いてくれると期待しているはずです。

また、新規事業に携わることは、自分自身の成長にもつながります。未知の領域に踏み込み、新しいことにチャレンジする経験は、かけがえのない財産となるはずです。困難な課題に直面しても、それを乗り越えていく過程で、自分の能力を磨き、スキルを向上させることができます。個人的にもその経験が20代のときにあります。新規事業の営業へ配属になったことがあります。前例もなければ、経験者もいない部署でした。しかも、戦略、戦術は自分たちで考えなければならなかったのです。全国へ販売、展開するためにゼロから行動した経験は今となっては価値になっています。

価値になる

新規事業が成功すれば、それはリーダーとしての実績となります。事業を軌道に乗せ、成果を出すことができれば、社内外から一目置かれる存在になれるでしょう。経験が価値に変わる瞬間です。また自信もつくでしょう。

避けてしまうと

一方で、仕事量の不公平感を理由に、新規事業へのチャレンジを避けてしまうのは、大きな損失だと考えています。せっかくの成長の機会を逃してしまうだけでなく、まわりからの信頼も失いかねません。「この人には任せられない」と判断されてしまえば、次のチャンスは巡ってこないかもしれません。リーダーとしても信頼喪失が確定しまうとリーダーの座も奪われてしまうでしょう。

とらえ方で変わる

もちろん、仕事量の多さに不安を感じるのは自然なことです。しかし、それを不公平感ととらえるのではなく、自分にしかできない仕事を任されたのだと前向きに考えることが大切です。サポートが必要なら、周囲の協力を求めることもできます。一人で抱え込まず、チームで乗り越えていく方法を模索できるので、不公平感は払拭すべきと思います。

困難な道のりかもしれませんが、そこで得られる経験と成果は、自分の糧になるはずです。仕事量の多さを嘆くのではなく、自分にしかできない仕事を任されたことにある意味感謝し、全力で取り組んでいく。そんな前向きな姿勢があれば、必ず道は開けるはずです。

まとめ

不公平感からスタートすれば新規事業のチャンスを逃してしまう。また将来の自分の価値も喪失してしまう。そう考えると前向きに考える思考の方が将来価値を最大化させることになると思います。まだ見ていない自分の能力を信じることは人生を左右してしまうのではないでしょうか。

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