「支払いが80日早くなる」

大手ゼネコンが、2026年7月の請求分から協力会社に対して、
・約束手形による支払い全廃
・現金払いに一本化
すると発表。これまで満期60日間の手形を併用していたが、支払いサイトを最大80日短縮するという決断を発表したのです。業界では話題ですね。

入金までの期間は経営にとって短い方が良い。長くなればなるほど資金繰りが
・厳しく
なるからです。黒字倒産もキャッシュがまわらない資金繰りで発生します。売上回収ができないか、入金遅れなどが原因なのです。大手企業の協力会社は、大手企業の仕事の
・依存度が高い
ので、入金が長いほど資金繰りに苦労されています。入金までの間だけ金利を払って短期のお金を借りて現金をまわすのが一般的。しかし、その額にも限界があるので、
・工期遅れ
・入金先延ばし
などが発生すると、たちまち経営難になってしまうのです。建築の業界では、工期遅れによる入金遅れも発生しているので、このような支払いサイトが短くなることはとてもプラスなことです。

「取適法」施行で変わるルール

下請法が「中小受託取引適正化法(取適法)」に変わりました。従来の下請法が大幅に改正され、
・約束手形による支払いが原則禁止
となったのです。

さらに、支払サイトが60日を超える支払いも認められなくなっています。また紙の約束手形・小切手も2027年3月末までに完全廃止される予定です。つまり、「(紙の)手形で」という長い間続いてきた商慣習が、法律によって終わりを迎えます。

これをチャンスに変える

キャッシュフローの改善は、単なる資金繰りの安定にとどまりません。入金サイクルが早まれば、
・資金繰り向上
が可能になります。場合によっては
・設備投資
にまわせる資金を生み出すこともできるでしょう。入金サイクルが変わると、資金繰り全体が変化することを知っておいて損はありません。

まとめ

今回の大手ゼネコンの手形廃止は、一企業の判断にとどまらず、日本の商取引慣行そのものが変わる転換点を象徴といえるでしょう。取適法の施行により、企業が不利な支払い条件を受け入れる時代は終わりつつあります。これは明らかに追い風です。キャッシュフローの改善は、経営の自由度を広げる確実な一手です。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆