【fjconsultants365日Blog:3,721投稿目】〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜
新社長になると辞めてしまうのか?
「新社長の方針が変わったので辞めました」
偶然ですが数回続けて遭遇したので一度
考えてみたいと思います。
辞めた人も社歴が10年、20年といった
ベテランでリーダーなどの役職者の方。
優秀な人なのです。
元の会社にとってはこの退職は痛手のはず。
時にはこうした人が辞めた後に退職者が
続くことがあるようです。
このような事態がなぜ起こるのか?
何を掛け違ってしまったのか?
その点を考えてみたいと思います。
相違点はどこにあったのか?
「方針が変わったので」
「方針が合わないので」
の裏側に隠された気持ちがあるはずです。
おそらく考えられるのは、
①過去の貢献を無視された
②新たな評価基準が納得できない
③数字至上主義になった(何でも数値管理)
④意見を聞いてもらえない
⑤勝手に決められる
の5つ。
その場面を予想しながら深く考えて
みたいと思います。
①過去の貢献を無視された
社歴の長い人にとって過去の会社への
貢献は大切な価値観です。
それを軽く扱われたり、時には無視されると
人は頭に来るものです。
リーマンショック時にも大手企業で同じ
ようなことが起こりました。
過去の貢献は一切今後評価しません、と
宣言したのです。
その後、その会社から退職者が続出したのは
当然のできごとです。
同じようなことが新社長就任後に起こることが
あるのです。
「過去はどうでもいい」
「過去は過去・・・」
といった発言が発端になってしまうのです。
過去の貢献を無視されたと感じることがあると
人はすぐに離れていきます。
②新たな評価基準が納得いかない
新社長就任後に
・評価基準の変更
をすることがあります。
新社長が前社長との違いを出したいために
大きく評価基準を変更してしまうことが
あるのです。
新たな評価基準によって
・不利益になる
と感じる人が出てくるという現象です。
評価基準が変わる理由も大切なポイントです。
「なぜ評価基準が変わったのか意味がわからない」
と思っている人もいるということ。
ここは、深い理解をしてもらうというプロセスが
なかったのではないかと推測されます。
③数字至上主義になった(何でも数値管理)
評価基準と似ている分野なのですが
会社の経営が
・何でも管理する
という体制になった、ということを
聞いたことがあります。
数値で管理できるのではないか、と
いうことです。
これは経営のセオリーとして間違いでは
ありません。
しかし、どの部門にも導入するには
時間をかけていくべき。
たとえば、開発、設計、デザイナーの
部門でいきなり数値管理をすれば
失敗を招くだけです。
ただ新社長の立場から見れば、把握できない
ことを見える化したいということだと
思います。
いわゆる導入プロセスのスピードの
掛け違いだと感じます。
④意見を聞いてもらえない
「意見を聞いてくれないんです」
という感想を持っていた人を見た
ことがあります。
これは、意見を聞いてほしいという
ことではなく単に「対峙してほしい」
という欲求です。
これが満たされなかったという掛け違い
です。
向き合ってほしいという気持を理解
してあげられなかったという掛け違い
だと感じます。
⑤勝手に決められる
リーダーなのに相談してくれない
と感じていた、という事例もあります。
そうなるとリーダーとしての存在感が
消滅してしまいます。
私を必要としていないのか、という
疑問もわいてくるでしょう。
これが続くとやはり会社を離れてしまう
ということです。
このように5つのポイントで見てみましたが
細かいことで掛け違いが起こっていることが
わかります。
新社長という体制が変わる時は、慎重に
進めながら大胆なことをしていくという
プロセスになると感じます。