【fjconsultants365日Blog:4,127投稿目】経営コンサルタント藤原毅芳執筆
業態を移行させるには
業態を移行させる。
売上が急減している業界ではビジネスの手法を変えようとしています。
たとえば飲食店。
店舗に来ていただき、その場で顧客に食事をしてもらうビジネス。
これが来店激減。
売上が前年比で半減している実情があります。
この実情を変えるために
・テイクアウト
・宅配デリバリー
へと業態を一時的に移行させる動きが活発化しました。
他にも飲食店向けの食材を生産しているメーカーでもエンドユーザー(消費者)への直販が出てきています。
いずれにしても課題があると感じています。
それは、業態を移行した場合、競合相手が変化するのです。
今までと違う相手と比較検討されはじめるのです。
その点を理解していないと懸命に取り組んでも結果は限られたものしか出ないと感じるのです。
具体的に説明します。
競争相手はどこか
飲食店の競争相手は同業の飲食店でした。
これがテイクアウトや宅配デリバリーになると
・スーパーマーケット
・コンビニエンスストア
・宅配デリバリー(出前)専門企業
・弁当業界
との競争になります。
消費者から見て
消費者から見て、何を比較されるのか?
家の食事なので予算が限定される。
記念日を家でお祝いするにしても外食と比較すれば予算は少ない。
この現実があります。
しかも、消費者はスーパーやコンビニと比較します。
スーパーやコンビニの惣菜の価格を見ればわかりますが飲食店とは比較になりません。
そのため、飲食店が宅配デリバリーやテイクアウトへ移行しても売上が伸びないのは、競争相手と比較して優位性がないからです。
記念日にはコレを買う
しかし、記念日には予算が増えるのではないか?と反論があると思います。
そのときは、通販で食材を購入するでしょう。
地元の食材を購入するより、全国の通販の中から選ぶことになると思います。
競争相手が一気に全国に広がってしまうのです。
しかも、通常は飲食店にしか卸していない食材も通販の中にはあるので、優位性や差別化は難易度が高い。
他の方法を探すしかないのです。
まとめ
では、どうするのか。
価格を下げればいいのだろうか。
それだけでは大きな差別化にはならないかもしれない。
なので、弱点を「話題性」で超えていく。
話題性からブランドになるアプローチが正解です。
一時的な「助けてください」等というアプローチは本当に一時的にしか使えません。
何度も使える手法ではありません。
本気で業態を変える、業態を増やすのであれば話題をつくっていくしかないのです。
飲食店が宅配デリバリーサービスに加盟して宅配へと参入する場合も同じです。
個々のお店で話題性をつくるのができない場合は複数店舗が集まって話題をつくればいい。
しかももともと料理をつくるプロの集団です。
食というテーマで話題を定期的につくっていけば定着していきます。