fjconsultants Blog:4,680投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

新車ストックヤードに在庫なし

ディーラーのストックヤード。
新車の在庫を置いている場所ですが定点で見ているとわかることがあります。
今は在庫がほとんどない。

売りたくても在庫がないと言われています。
本当に新車在庫がないことを実感します。
いつも新車や中古車の在庫を置いている地方のディーラーストックヤードがガラガラ。
在庫がないストックヤードは初めて見ました。
在庫不足は深刻です。

新車販売が指標

自動車は高額商品なので影響が大きく出てしまいます。
その分、中古が売れるのも確かなのですが、新車の販売台数は回復の牽引になると期待されていました。
ガッカリの人も多いのではないでしょうか。

経済指標のひとつに新車販売台数が取り上げられます。
新車が売れている国は回復していると見なされます。
せっかくのチャンスを外的要因で失っているので残念では済まされないでしょう。

半導体不足

半導体不足はなぜ発生しているのか。
製造している半導体メーカーにとって自動車メーカーの発注する半導体は重荷なのでしょうか。
積極的ではないように見えます。

自動車メーカーは独自の半導体にこだわっています。
そこが今回問題なのです。

米国自動車メーカーのテスラは汎用半導体で今回の供給リスクを回避しています。
専用品ではなく汎用品を代替商品として乗り換えようとしています。
複数の半導体に対応できるようコントローラーの数を増やしました。
通常ならひとつの半導体にコントローラーひとつ用意すれば良い。
それを、テスラは19ものコントローラーを今回準備したそうです。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01268/00041/?P=2
ようするに、19種類の半導体に対応できるようにしたということ。
供給不足を半導体の種類を増やすことで回避しているのです。

テスラにできて他社でできないのか。
今回、適応能力を見せつけてられています。
規模が違うのでそのまま比較できませんが、設計思想の違いは今後も大きく経営に左右するでしょう。

テスラは電気自動車の特許を以前にオープン(公開)にしています。
電気自動車の市場を拡大させるためです。   

半導体に関しても汎用品を利用するという設計思想は柔軟さを感じます。    
今後の経営はこのような柔軟さも求められるのでしょう。

まとめ

部品が供給されないことは、今までにほとんどありませんでした。
自然災害時に発生することはありましたがそれ以外の要因ではなかったのです。
しかし現実に不足が発生しています。
テスラの事例を見るとわかりますが、対応力によって差が出ました。
以前からの発想で考えていては解決できない事例です。
「ないから、あきらめるのか』、『ないから、どうするのか』の違い。
この差は大きい。