不足になってしまった

人財不足の状況になっています。予想していなかった人も多いのではないでしょうか。2020年から2022年にかけて休業する企業も多く、また雇い止めも発生していたので景気が復活したときには採用に困らないと思っていた担当の方もいます。しかし実際にはちがいました。採用の募集をしても応募がない。採用したくても応募がなければ採用もできないことが増えているのです。

なぜ人手不足なのか、おかしくないか

マクロで見れば次のようなことが発生したいます。働いていた方が現在は働いていない。しかし、まだ働くタイミングではないと感じている状況なのです。特にパート、アルバイトの採用はこの影響が顕著です。

他にも要因があります。働くのをやめたとき家にいながら投資をして儲かってしまった。なのでそのままでいるパターンです。これは米国に多い現象だと言われています。ほかにも、ヤフオク、メルカリで中古品を販売して収入を得ている人も増えているでしょう。

また価値観の変化も影響していると推測しています。たとえば、Z世代では、就職することより独立する方を選ぶ人が増えているのは実感しています。フリーターという言葉は聞かなくなったのです。ある職種は価値観の変化のせいか若い方が来ないと言っていました。そう言われると、その職種の若手を見かけることの方が珍しくなっています。10年後のことを考えると今から施策が必要だと感じます。

過去の成功事例

採用について成功事例を見ていきます。製造業で土日稼働を実現したい企業がありました。土日に出勤してくれる人が欲しいのですが最近はサービス業であっても週末は休みたいという要望が多いです。そのため、土日稼働を諦めていたのですが、ある方法を思いついて試した企業がありました。その企業が出した求人広告はこちら。↓

高齢者雇用

「土曜・日曜はわしらのウィークデイ」と称して募集したのです。しかも年齢制限を掲げています。「年齢制限あり、ただし60歳以上の方」と60歳以上の方を対象としたのです。採用は若い人が欲しいと思うのが普通です。その逆を選択したわけです。この広告を出した日に会社では応募の電話が立て続けにきたそうです。未経験でも応募できたので働きたいシニアの方には魅力的に見えたのでしょう。

第二弾の広告はこちら。↓

高齢者雇用

相乗効果として高齢者雇用の事例としてメディアに取り上げられたことです。知名度が上がりました。

まとめ

この製造業の事例を見ればわかりますが、高齢者雇用の領域が若手とは重ならないのがポイントです。週末は休みたい若手と週末働いてもいいと考えているシニアが最適な組み合わせとなったのです。人手不足は今後一時的なことではなく継続的な課題となる可能性があるのでこうした適材適所の考えも取り入れていかなければならなくなるでしょう。

高齢者雇用

「意欲のある人、求めます。ただし60歳以上」 日本一の高齢者雇用企業・加藤製作所、躍進の秘密

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆