そろそろ変化か

高校野球もそろそろ変化するのでしょうか。2023年の甲子園大会は注目したくなる内容でした。神奈川県代表の慶應です。森林監督が言う、新しいキーワード「エンジョイベースボール」が注目されています。この言葉が示すように、単なる根性論ではなく、プレイヤーたちが楽しみながら、かつ高いレベルでのプレイを追求することで優勝したという事実が変化点になるのです。野球を心から楽しむことで、自然と技術やスキルも磨かれるという新しい考え方です。

高校野球の変化には時間がかかっていると感じます。伝統的な考え方や指導方法との間には大きなギャップが存在していたため、この新しいアプローチを取り入れることには多くの課題や抵抗があったのかもしれません。しかし、それでもこの新しい風は止められないのでは無いでしょうか。

「エンジョイ・ベースボール」とは、より高いレベルで野球を楽しむこと。そのための努力は怠らない。成長が必要です。(森林監督)

https://www.yomiuri.co.jp/sports/koshien/summer/20230826-OYT1T50154/

新しいタイプの監督が続く

スポーツの監督のタイプが変化しているのは敏感に感じています。新しいタイプの監督が続いて出るようになったのは最近のことだと思います。。新しいタイプの監督として覚えているのは、京都大学アメフトの水野監督です。当時は異質な監督でした。京大アメフト部は学生チームでありながらグラウンド整備は4年生がやっていたと記憶しています。体育会気質ではなかったと思います。ただ、その後水野監督のようなタイプは続かなかったと思います。

最近では、箱根駅伝における青山学院大学の原監督でしょう。従来の箱根駅伝の舞台は、根性論を前面に出す監督たちの指導の下で形成されていました。その中で、原監督は一風変わった存在として注目されていました。冷静沈着な態度や、選手たちに対する信頼感は新鮮であり、爽やかささえ感じられたと思います。選手に任せるところはしっかりと任せ、それでいて必要な時には的確なアドバイスや指示を送り出す。このような原監督のリーダーシップは、従来の指導者像を大きく変える変化点として個人的には認識していました。

2023年のワールドベースボールクラシックにおける栗山監督も同様です。選手を尊重する姿は新しいタイプのリーダー像を見せてくれたと思います。このタイプの監督でも正しいことが証明された事象です。

まとめ

スポーツの監督像は注目しています。特に学生スポーツの監督像の変化は敏感に感じています。というのも、その学生が就職するのは数年後。そのときに求めるリーダー像は学生時代に見た内容になるからです。それが価値観になっていると思うのです。価値観形成のプロセスとして学生スポーツの監督像を見ていくと将来のリーダー像が見えてくると感じています。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆