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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
独自文化
企業にはそれぞれ固有の文化があります。
企業文化と呼ばれており、英語表記では
コーポレート カルチャー(corporate culture)となります。
風通しが良い企業や、フラットな文化が最近では
取り上げられることが多いと感じています。
もともと昔ながらの文化だと逆に
・上下文化
・指摘文化
・封建的文化
といったところがあげられるでしょうか。
そんな固有の文化を知ると視野が広がります。
自分の会社の文化だけしか知らないのはリーダーや
経営者にとっては損失。
知り合いの会社や世の中で注目されている企業が
どのような文化なのか、想像したり、調べたりするのは
有意義なことだと感じます。
企業文化の事例を取り上げたいと思います。
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機能対等という文化
TDKという企業には
【機能対等】
という固有な文化があるそうです。
機能対等とは、どのような意味なのか。
抜粋すると
「TDKには昔から『機能対等』という言葉があります。例えば、『社長だから上、部長だから下』といった考えはありません。それぞれの部門が持つ機能・役割に上下関係はなく、対等だから互いに尊重し合うという考え方です。会議でも頭ごなしに叱ったり、逆に臆したりせず、自分の意見を積極的に発言します」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO50374770Q9A930C1000000/
という意味で使われています。
対等な議論を促すための文化であり、対等な議論に大きな
価値があると認めています。
議論のためには、機能役割という上下関係をなくすことを
「機能対等」
というスローガンによって理解を深め、実践できるように
落とし込んでいるのです。
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社内だけの用語
この機能対等という言葉はTDKという会社でしか
通用しない言葉だと思います。
しかし、社内では「議論を交わすときには対等に」という
スローガンを「機能対等」というひと言であらわしています。
「今回も機能対等に」
「機能対等だから・・・発言しよう」
と社内スタッフの頭の中では転換されて行動をうながす力に
なっていると感じます。
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ワイガヤ会議
ホンダでは「ワイガヤ」会議があります。
ワイワイガヤガヤの意味の「ワイガヤ」。
イノベーションを起こすために、頭をやわらかくして
発想していく作業。
これを会社の文化として取り入れているのです。
さまざまな部署から人を集めて、会社ではなく外で、
時には合宿型で行われる「ワイガヤ」。
雑談からはじまり、本音を出しながら、ときには
意見の対立、ケンカも発生する。
しかし、合宿だと逃げ場がない。
だからこそ、ブレークスルーを見つけるようになる
ということです。
まとめ
このように、企業文化は固有のものであり、オリジナルで
生み出されるものです。
最初は他社のマネからはじめるかもしれませんが、そのうちに
独自の文化となっていくことでしょう。
ひとつ外せないところは、企業文化によって何を目指すのか?
ということです。
TDKは機能対等によって誰でも意見を言いやすい文化をつくり
大企業病を防ごうとしていたのかもしれません。
ホンダはワイガヤによって他社にないオリジナル商品をつくり
出そうとしていたのかもしれません。
目指す地点が何かによって文化も自然と構築されるのではないか
と考えています。