大企業病とは

企業が成長するとき「大企業病」が発生するといわれています。この大企業病が発生するのは、組織が何人以上になったときからなのでしょうか。実際には、30人以上の組織になったとき大企業病が発生するといわれています。30人以上になると大企業と同じ症状が出てくるのです。具体的な大企業病は下記のような内容です。

  1. 組織の縦割り構造による部署断絶
  2. 慢性的な遅延、先送り
  3. 規模拡大による効率性の低下
  4. 過剰な階層構造による弊害
  5. 企業文化の硬直化がスタート

上記の内容を見て、抽象化してみると大企業病は
・止まる
・遮られる
・決まらない
・先送り
・変化しない
という言葉で表現できるでしょう。企業経営の格言の中には

「止まると濁る・長いと腐る」(止まっていると濁る、長期間そのままだと腐る)

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という言葉もあります。大企業病を表現した内容だと感じます。

対処方法

大企業病の対処方法について考えてみます。シンプルな対処法は、上記の抽象化した問題点の逆をすれば解決になります。
・止まらない、進み続ける
・遮らない、共有する
・決める、即決
・先送りしない、即実践
・変化させる
といった内容で行動することです。他にも正攻法の対処方法としては

  1. 具体的な事例を提示する
  2. チームワークを強調する
  3. 他のチームメンバーを巻き込む
  4. 役割や責任の明確化
  5. 情報共有に対するインセンティブや報奨制度

があります。一般的に思いつくような対処法なので、適用範囲は狭いと思います。ただ知っておいて損はありません。

まとめ

成長が3年以上続くと精神面において大企業病が発生します。それはどのような症状なのか。簡単にいえば「すべてをわかったような気になる」という症状です。「ああ、それはわかってます。大丈夫です」「いいえ、それは問題にはなりません」「そこ、やらなくても自分たちは大丈夫です」「必要ないですね。他はやっているかもしれませんが」といった発言が出てきたら「わかったような気になっている」症状と断定してまちがいありません。成功が続くと「過去の成功パターンに固執」する現象といえるでしょう。この状態だと、新しい手法を試さない。状態は止まっているので濁り出します。長期間そのままだと最後は腐り出します。成功しているのに濁っていくのです。そうならないためにも、精神的には「常にチャレンジャー側」に立って考えることだと思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆