日本で発売ヘッドホン

ダイソンが5月23日にヘッドホンを発売してきました。空気を清浄する機能をつけたヘッドホンです。形としてはヘッドフォンにプラスしてバイクのヘルメットのような口を覆うシールドが付いています。なので、ヘッドホンというよりはヘルメットをかぶってるような感覚ではないでしょうか。実際にこのウェブサイトで画像を見てください。 

空気清浄の強み①

空気を清浄化する機能に関しては、ダイソンの強みがあります。掃除機で培った開発力です。機能性を追求しており、他社にはない強みがそこにあります。もうひとつ、製品のデザイン性に関しても、非常に意識をしており、以前のソニーから大きな影響を受けたと、創業者はインタビューで答えています。

今回のヘッドホンは開発期間6年間だったそうです。開発の期間が長いのも、このダイソンという会社の特徴かもしれません。性能に関して、他社より大きな差が出ない限りは慌てて発売することがないからです。

差別化ポイント②

発売されたヘッドホンはノイズキャンセリング技術を用いて騒音が軽減される仕組みです。過去にノイズキャンセルのヘッドホンイヤホンは3回ほど買ったことがあります。どれもノイズが軽減されて、個人的には快適です。まったく音が聞こえなくなるわけでなく、ストレスになる周波数の音が軽減されるのです。移動中の乗り物の騒音がとても苦手なので、今でもノイズキャンセルの イヤホンは手離せません。

ポジショニング

さて、このダイソンのヘッドホンの価格ですが、やはり高価です。税込み121,000円になります。ここまで高額のヘッドホンだと音楽愛好家が利用しているヘッドホンの価格帯だと感じています。音にこだわった人たちの価格帯だと思います。

実際手に取ってみたわけじゃないので分かりませんが、写真から見るとヘッドホン自体の大きさがちょっと巨大なので、身に付けてみると、好き嫌いはっきり分かれそうな気がします。

発売タイミング

今はマスクをする必要がない時期なので、ちょっと時期的にニーズには合わないような気もします。清浄したいという欲求のタイミングを逸してしまったのではないか。そんなことを個人的には感じています。イノベーションは斬新さが特徴ですが、今回のような革新性はリリースできる時期が限られると感じています。

まとめ

「ビジネスはタイミングで決まる」と言われています。今回はタイミングを外す事例になるかもしれません。そんな感じがします。開発期間や製造日数の関係で発売タイミングは延期することはできても、前にすることはなかなかできません。品質を落とさないダイソンなら、タイミングを逸しても長期間発売し続けるつもりで決断したと思います。そこが強みなのかもしれません。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆