ビジネスにおける「アジリティ」

ビジネスの現場で「アジリティ」や「敏捷性」という言葉をよく耳にします。経済の急激な変動、技術の進化、消費者の需要の変化など、さまざまな要因が企業を取り巻く環境を日々変化させています。このような変動する環境下で、企業が持つべき最も重要な特性の一つが「アジリティ」です。

アジリティ(agility)とは

アジリティとは、文字通り「敏捷性」や「機敏性」を意味します。ビジネスの文脈で言うと、変化する環境や新しい情報に対して迅速に反応し、適切に行動する能力のことを指しています。理解はできるが、実際に実践できるかは壁がある場合もあるのではないでしょうか。

すぐに対応するには

アジリティを実践するには前提があります。会社の状態をあらわすデータがすぐに出てくることです。よく例に出されますが、月次の試算表が出てくるのに1ヶ月以上かかっていることがあります。2ヶ月後に会計の数値が出てきても遅い。対応できることが限られてくるからです。そう考えると、正確な数字ではなくてもいいので、すぐに数値(結果)が出てくる仕組みが前提として欲しいところです。

なぜアジリティが必要なのか

アジリティが必要なときは、
・市場変化が激しいとき
です。新しい技術が次々と出てくる時代であったり、時代が変化し消費者の意識が急変する時期は特に求められます。数年に1度は変化の年が訪れるので、そのときに迅速に対応できる、変化できるよう日頃から準備しておきたいと考えています。いざ、そのときになったら何も動けなかった、ということはよくあることです。歴史ある組織では硬直していることがあり、思っていても何も動けません。「それは以前から考えています」と返答するだけで、結局のところは何も変わっていない組織はよく見かけるのではないでしょうか。

まとめ

アジリティが求められる時期に発揮できないことはよくあることです。時代の変化に追随できず、後退してしまう企業です。後退することで他の企業に交代してしまうのです。それだけは避けたいと思いながらも、日頃から変革期のためのトレーニング、筋力アップをしているかがカギになるでしょう。「これ以上やる必要はない」と思い始めたときは要注意です。ビジネスにおいて、完成形はなく、動きを止めることが後退へとつながると感じています。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆