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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

こんな時だからこそ

先行き不透明な時期。
暗い予測ばかりしてしまいます。
しかし、モノごとは一方向だけで成立するわけでは
ありません


かならず双方向になっています。
マイナス面があるなら、プラス面もかならず存在して
いるのです。

今回は不況期におけるプラス面を考えてみたいと
思います。

目的もなく購入:先回り戦略

購入、買うには絶好のチャンスがやってきます。
設備投資などの大型投資もチャンス。
資産となるモノを購入するにもチャンスな時期が来ます。

考えてみれば当たり前ですが需要と供給が逆転するので、
これからは買う側が強くなっていきます。

2021年は安価で手に入れるチャンスが巡って来るでしょう。
設備投資も安価に実現できます。

リーマンショック後、本社横に建屋をつくった会社が
ありました。
しかも、その建屋の使う用途が決まっていません。
中は空洞のまま。
でもリーマンショック直後に建てたのです。

理由は建設費が半額になったから。
将来の拡大を見越して建築してしまったのです。

必要になってから建てると正規料金。
しかし、不況の時に先回りして建てておけば半額で
手に入る。
先回り戦略なのです。

街

空くのを待つ戦略

ある小売店企業も不況になると新規出店を仕掛けて
いきます。
理由は単純。

好立地の場所(店舗)が空くからです。
ある程度の面積を確保する必要があるので
欲しい物件は限られる。

そのため不況期まで待つ戦略です。

賃貸だろうが購入だろうが、空き物件がなければ
手に入りません。
それをひたすら待っている
不況が来るまで待っている。

これからこの企業は新規オープンを仕掛けてくるのでは
ないでしょうか。
確認したいところです。

ゲリラ的行動だが

上記のような投資判断は、ゲリラ的に見えますが
これも経営としては正常な判断です。

『好景気に資金的な余裕もあり、
拡大したい気持ちもあるが、
高コストになるのは避けたい
と感じる経営者は
時間差を狙って、ひたすら不況期が来るのを
待っている。

10年に一度は不況がやってくるのでそこを狙っている
のです。

まとめ

最近では企業M&Aも同じような戦略を考えているようです。
不況になれば、売りに出る企業が多くなる。
M&A案件が増える時期が到来するのです。

売る方は安く買い叩かれますが、手に入れる方は
安価にM&Aが実現します。

シビアに見えますが自由にビジネスをする自由経済
では普通の出来事です。

資金的に余裕があり、時間を有効活用できる企業では
こうした先回り戦略や待つ戦略を選択できる。
これが強みのひとつと言えます。